「ワールド・マンタ・デイ」は美しく、ミステリアスな海の巨大生物マンタを多くの人に知ってもらい、彼らを脅かすものを理解し保護活動に関心を持とうというマンタのための特別な日です。
イギリスのNPO団体「マンタトラスト」とパートナーシップを結ぶカール F. ブヘラから、この機会にマンタについての豆知識をご紹介いたします。
成長すると幅が7mにもなる巨大な体をしていながら、マンタの主食は海中に浮遊する微細生物、動物プランクトンです。
口を大きく開けて泳ぎ回りながら海水ごと吸い込み、飲み込んだ海水を鰓から排出して、大量のプランクトンを漉すようにして飲み込みます。
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単独行動の生物と思われるマンタですが、餌を食べる時やクリーニングステーションでは、しばしば集団で行動します。このようにマンタの間には何かしらの社会的繋がりがあるのは明らかです。この行動についての調査はまだ初期段階ですので、これからの解明が楽しみです。
ちなみに、クリーニングステーションとは、マンタが体についた寄生虫や古い皮膚を、魚に取り除いてきれいにしてもらう場所のことです。多くのマンタが確実に集まるのでマンタスポットとして知られています。
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マンタの生殖行動もユニークです。魚類でありながら交尾をする上に胎生、つまりメスは12か月半の妊娠期間中に胎内で卵を孵化させ、ある程度育ってから出産します。その後、子マンタはすぐに独り立ちをするのです。
マンタの寿命は約40年と考えられていますが、詳細についてはまだ研究中で、実際にはもっと長い可能性もあります。
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「World Manta Day 2021」ウェブサイトによると、マンタを襲う危機とは主に次の4つが挙げられます。
・鰓を狙った乱獲(中国や東アジアでマンタの鰓は薬として使われるとのこと)
・漁業の網で他の魚との混獲
・モラルのない観光業者やダイバーの行動
・気候変動による餌となるプランクトンの分布や量の変化、サンゴ白化現象
マンタの保護には多角的な取り組みが必要となります。
「ワールド・マンタ・デイ」については専用ウェブサイトをご覧ください。
https://www.worldmantaday.com/ *英語のみ